- でも
- I
でも(係助)〔断定の助動詞「だ」の連用形「で」または格助詞「で」に, 係助詞「も」の付いたものから。 近世以降の語〕体言またはそれに準ずるもの, 体言に「が」「を」以外の格助詞の付いたもの, 副詞, 接続助詞「て」などに接続する。(1)極端な例を示し, 他の場合にはもちろんであるということを類推させる。 …でさえ。
「子供~できる」「ちょっと~油断したら, つけこまれてしまいますよ」
(2)「たとえ…であっても」の意を表す。「雨天~決行する」「どんな速球~打ちこなす」
(3)「なんでも」「どれでも」など, 不定称の指示語に付いて, 全面的な肯定の意を表す。「なん~知っている」「いつ~結構です」
(4)軽く例示的に提出する。「お茶~飲みましょう」「ホテルのロビーで~待っていてください」
(5)「せめて…だけなりとも」の意を表す。「長男~生きていてくれたらなあ」
(6)(「(まんざら)…でもない」などの形をとって)不確かな判断を表す。II「彼の発案は, 捨てたもの~ない」
でも(接助)⇒ ても(接助)IIIでも(接続)〔「それでも」の略。 主として話し言葉に用いる〕それでも。 けれども。IV「~, 僕は負けない」「みんな帰ってしまいました。 ~, 私は残りました」
でも(接頭)〔係助詞「でも」から出た語〕(1)〔「あれでも…か」の「でも」から〕その名に値しないものであることを表す。 えせ。「~易者」「~学者」
(2)〔「…にでもなろうか」の「でも」から〕積極的な意志からではなく, なんとなくそれになっている意を表す。V「~医者」
でも(連語)※一※〔断定の助動詞「だ」の連用形「で」に係助詞「も」の付いたもの〕⇒ だ(助動)※二※〔格助詞「で」に係助詞「も」の付いたもの〕⇒ で(格助)※三※〔打ち消しの接続助詞「で」に係助詞「も」の付いたもの〕⇒ で(接助)※四※〔上に来る語の関係で「で」となった接続助詞「て」に係助詞「も」の付いたもの〕⇒ ても(連語)
Japanese explanatory dictionaries. 2013.